生クリームの扱い方

生クリームの扱い方

生クリームを立てたときに、バサバサ、ボソボソになってしまったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
ほとんどの場合、原因は「立てすぎ」または「温度管理ができていなかった」のいずれかではないかと思います。

立てすぎを防ぐには?

立てすぎを防ぐには、ある程度のところまでたてたらハンドミキサーを中速に落とし、「トロっとしてきたな」と思ったらホイッパーに持ち替えて好みの固さまで手で立てていきます。脂肪分が低い生クリームはデコレーションができるほどしっかりと固くはならないので「まだかな、もう少しかな」と思っている間に分離してしまうので気を付けましょう。

温度管理も必要

温度管理という点については、生クリームを買ってくる段階から始まっています。
夏の暑い時期に保冷剤も使わずに自転車のかごの中でガタガタさせながら運んできたら、かなり状態は悪くなります。

そもそも生クリームを立てるときに私たちがすることは、脂肪球同士をぶつけてやることなんです。
空気を入れてやることではない、というのがメレンゲと違うところですね。
脂肪球同士をぶつけてやることで脂肪球の膜が壊れ、そこから脂肪がにじみ出てきて近くの別の脂肪球とくっつく。これを繰り返して脂肪球同士が自分たちで空気を抱きこんで網目状に結束して体積を増やしていくわけです。

この脂肪球は、10℃を超えると中の脂肪も溶けて膜も傷ついていきます。なので生クリームを買ったら、必ず保冷剤か氷と一緒にして、なるべく振動を与えずに運びましょう。
帰宅したらすぐに冷蔵庫へ。そうすれば「開けたら一部が固まっていた」とか「立てているのにあまり泡立たない」ということが避けられるでしょう。

そして立てるときは必ず氷水にあてながらやりましょう。氷水にあてずに立て始めると脂肪球の傷つきがどんどん進み、空気を抱き込む前にボソボソに・・・。
クリームを常に5℃以下に保つのが理想です。
その際、室温にも気を付けたいところです。脂肪球が抱き込んでいく空気は、当たり前ですが部屋の空気です。せっかくクリームを冷やしながら立てているのに、室温が高いせいでクリームの温度が上がってしまっては台無しです。夏場は室温が高くなりやすいので気を付けたいですね。

生クリームは、購入・保存・泡立て、どの工程でも常に冷やしておくことが大切です。