
お菓子作りに欠かせないバニラの香り。
選択肢もいろいろありますよね。
バニラビーンズ、バニラエクストラクト、バニラエッセンス、バニラペースト、バニラオイル。
それぞれについて簡単に紹介しますので、参考にしてみてください。
バニラビーンズとは・・・
そもそもバニラビーンズという名称のために誤解をされていることが多いように思われますが、バニラビーンズはバニラの種子のことではありません。
開花のあとにできた緑色の鞘(さや)状の果実、またはそれを香料として製品化した黒褐色の「鞘そのもの」のことをバニラビーンズといいます。
加工される前の緑の鞘がインゲン豆に似ていたためにビーンズと呼ばれるようになったのかもしれませんね。
緑の鞘の状態のときは特に香りはないのですが、乾燥と発酵を繰り返すことで黒褐色になり、甘い香りが生み出されます。
使い方ですが、ナイフで割いてバニラシードをしごきだし、鞘と一緒に牛乳に入れて加熱して香りを移すのが一般的かと思われます。
実はバニラシードそのものには香りはありません。
果皮の香りがシードに移っているから丸ごと使おう!ということです。
当店のバニラシフォンケーキも、この方法で香りづけをしています。
もちろんクッキー生地などの水分が少ないものにも、しごいたバニラシードを入れることは可能です。
同じバニラビーンズでも、やはり産地によって甘さや風味が異なるので、好みのものを見つけてみましょう。
バニラエクストラクトとバニラエッセンス
バニラビーンズの香気成分をアルコールで抽出したもの。
日本では天然のバニラから抽出したものをバニラエクストラクトという傾向があるように感じますが、海外のスーパーに売っているエクストラクトは天然だったり人工だったりいろいろ。
商品によって濃度が異なるので、どの程度の香りなのか確認しながら加えていく必要があります。
アルコールなので長時間高温で焼くようなお菓子だと香りがあまり残らない可能性も。
加熱が少ないものや冷菓の方が向いていると思います。
バニラオイル
こちらはバニラビーンズの香気成分をオイルで抽出したもので、やはりこれも天然のものと合成のものがあります。
耐熱性があるので、長時間高温で焼くお菓子に向いています。
油性ですからバター生地などにはよく馴染みますが、さらさらとした水分の多いものには馴染みません。
エクストラクト同様、商品によって濃度が異なるので様子を見ながら使うことをおすすめします。
バニラペースト
こちらは香気成分をアルコールで抽出したあと、増粘剤などを加えてペースト状にしたものです。
手軽にバニラビーンズを使ったような感じに仕上げられるので人気がありますね。
原材料はバニラビーンズエクストラクトになるので、長時間の高温だと香りが飛んでしまう可能性もあります。